会計税務情報08

08 法人に係る申告期限の延長の特例


(1)法人税
平成29年度の税制改正により、企業と投資家の対話の充実を図るための株主総会の開催日の柔軟な設定のための環境整備として、以下の①から⑤のいずれかに該当する場合には、法人税の申告期限を事業年度終了から最大6ヶ月後まで延長することが可能となっています。(法人税法第75条の2、同法第81条の24、同法第144条の8)

① 定款等又は特別の事情があることにより、その事業年度以後の各事業年度終了の日の翌日から2月以内にその各事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあるため、申告書の提出期限を1月間(連結事業年度にあっては2月間)延長しようとする場合

② 会計監査人を置いている場合で、かつ、定款等の定めにより、その事業年度以後の各事業年度終了の日の翌日から3月以内(連結事業年度にあっては4月以内)にその各事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあるため、4月を超えない範囲内で申告期限の延長月数の指定を税務署長から受けようとする場合

③ 特別の事情があることにより、その事業年度以後の各事業年度終了の日の翌日から3月以内(連結事業年度にあっては4月以内)にその各事業年度の決算についての定時総会が招集されない常況にあること、その他やむを得ない事情があるため、申告期限の延長月数の指定を税務署長から受けようとする場合

④ 連結子法人が多数に上ること、その他これに類する理由により各連結事業年度の連結所得の金額若しくは連結欠損金額及び法人税の額の計算を了することができないことにより、その連結事業年度以後の各連結事業年度終了の日の翌日から2月以内に法人税の連結確定申告書を提出できない常況にあるため、申告書の提出期限を2月間延長しようとする場合

⑤ 特別の事情があることにより、その事業年度以後の各連結事業年度終了の日の翌日から4月以内に各連結事業年度の連結所得の金額又は連結欠損金額及び法人税の額の計算を了することができない常況にあること、その他やむを得ない事情があるため、申告期限の延長月数の指定を税務署長から受けようとする場合

 申請書類:申告期限の延長の特例の申請書
 添付書類:定款、寄付行為、規則又は規約の写し1部(調査課所管法人は2部)
 提出期限:最初に適用を受けようとする事業年度終了の日まで又は連結事業年度終了の日の翌日から45日以内


  ㋐申告期限の延長の特例の申請書類提出
  ㋑原則の確定申告書提出期限
  ㋒延長後の確定申告書提出期限


(2)法人住民税、法人事業税
①都道府県民税
法人税の確定申告書の提出期限の延長の特例に伴い、届出が必要となっています。
法人税の確定申告書を提出する義務がある法人のうち、上記(1)の規定により当該申告書の提出期限が延長された場合には、その旨を道府県知事(2以上の道府県において事務所又は事業所を有する法人にあっては、主たる事務所又は事業所所在地の道府県知事(東京都の場合は各都税事務所))に届け出なければなりません。(地方税法第53条第40項、同法第72条の25第3項)

 申請書類:申告書の提出期限の延長の処分等の届出書・承認等の申請書(第13号の2様式)
 添付書類:法人税に係る【申告期限の延長の特例の申請書】の写し
       申請内容を確認するための書類(定款の写し又は議事録の写し等)
 提出期限:申告書の提出期限の延長があった日の属する事業年度終了の日から22日以内
       連結親法人の場合は、申告書の提出期限の延長の処分があった日から7日以内

②法人事業税
申請書類と添付書類については上記①と同様ですが、提出期限が異なります。

 提出期限
  単体法人:適用を受けようとする事業年度終了の日まで
  連結法人:適用を受けようとする事業年度終了の日から45日以内

③市町村民税
法人市町村民税では法人税の申告期限を用いるため、上記(1)の適用がある法人は、法人市町村民税の申告期限も延長されることになるので、届出が必要となります。

 申請書類:法人等異動届出書
     (注)国税や都道府県民税とは異なり、届出書の様式が定められていない自治体が多いため、提出
        先の自治体のホームページ等でご確認ください。
 添付書類:法人税に係る【申告期限の延長の特例の申請書】の写し


(3)消費税
令和2年度の税制改正により、企業の事務負担の軽減や平準化を図る観点から、消費税の申告期限を1月延長する特例が創設されました。
上記(1)の適用を受ける法人が、納税地の所轄税務署長に【消費税申告期限延長届出書】を提出した場合には、その提出をした日の属する事業年度以後の各事業年度終了の日の属する課税期間に係る消費税の確定申告書の提出期限が1月間延長されます。(※)(消費税法第45条の2)

 申請書類:消費税申告期限延長届出書
 提出期限:特例の適用を受けようとする事業年度又は連結事業年度(その連結事業年度終了の日の翌日から45日以
       内に提出した場合のその連結事業年度を含む)終了の日の属する課税期間の末日まで
 適用時期:令和3年3月31日以後終了する事業年度又は連結事業年度終了の日の属する課税期間から

(※)上記(1)の適用を受ける連結親法人又はその連結子法人が届出書を提出した場合も、その提出をした日の
   属する連結事業年度(その連結事業年度終了の日の翌日から45日以内に提出した場合のその連結事業
   年度を含む)以後の各連結事業年度終了の日の属する課税期間に係る消費税の確定申告書の提出期限は1年間
   延長されます。


(4)留意事項
 ・消費税の申告期限延長の適用を受けることができるのは、法人税の申告期限の延長の特例の適用を受ける法人に限
  られます。(国、地方公共団体に準ずる法人の申告期限の特例の適用を受けている法人を除きます。)
 ・法人税、地方税及び消費税の申告期限の延長はされましたが、納付期限の延長はされていませんので、延長した期
  間(原則の確定申告期限から延長された提出期限まで)の日数に応じた利子税を併せて納付しなければなりませ
  ん。
 ・上記(3)の特例の適用により、消費税の確定申告書の提出期限が延長された場合でも、中間申告書(年11回中間
  申告を行う場合の1回目及び2回目の中間申告対象期間を除きます。)の提出期限は延長されません。
 ・令和2年4月1日以降に開始する事業年度において消費税の課税期間の短縮をしている場合には、事業年度終了の日
  の属する課税期間のみの適用となります。

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